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ホテルマンとして働く私たちの頭の中を、ちょっとだけお見せしちゃいます。
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クリオコートの一室。

夜中のドラマが終わり、テレビは走査線だけになった。ノイズが部屋に響く。

ベッドに寝転んで見ていた男は、ふとつぶやく。

くだらね。

リモコンに手を伸ばしテレビの電源を切った。

メガネを外してナイトテーブルに置き、電気を消して寝床に入った。

その夜、男はリモコンの海で溺れる夢を見た。

(これで本当につづかない)

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私たち3人はマンションのエレベーターで上がり、私の部屋がある階に着いた。もちろんここにもリモコンの海は広がっていない。いつもの何の変哲もない廊下だ。しかし一点だけ廊下の色とは違うグレーが目立っていた。例のリモコンだ。
「こいつですね」マネージャーが拾い上げる。私はうなずく。
「えいっ」横からメガネ男がいきなり電源のボタンを押そうとした。マネージャーが慌ててかわす。
「何やっとるんだお前は!」「ええっ、だってさっさと終わらせるんでしょ」「バカたれ!もうちょっと焦らさんかい!」「焦らしとかいらないでしょぉ」「流れってものがあるだろーが」2人は口喧嘩を始めた。
「まあまあまあ」私は仲裁に入る。「最後ぐらい仲良くしましょうよ。えいっ」電源ボタンめがけて手を伸ばした。マネージャーがまたしても慌ててリモコンを離した。
「あんたまで!」マネージャーは本気で怒っているようだ、目をくわっと見開いている。
「いや、ちょっと僕も乗っかりたくなって」照れたような笑いを浮かべて私は言った。そしてメガネ男と2人してにたにたと笑った。
「なんだなんだ、二人して気持ち悪い」マネージャーが眉をしかめる。「そういえば二人ともなんだか似てるな」
「ふっふっふ」私は不敵な笑いを浮かべる。「やっと気付いたか」
「そうだ」メガネ男もにやりとする。「俺たちは実は同一人物なのさ。いわば作者の分身、作者に翻弄されているようにみせかけて、実際全てを動かしていたのは俺たちなのさ」
「なっ、なにぃ?!」マネージャーが大げさに驚く。「まさか、この俺を騙していたのか!?」彼も乗ってきたようだ。
「申し訳ないねマネージャー」私は一歩近づく。「君はよく物語の進行に協力してくれたよ。とても感謝する。しかし、最終的に動かすのは私たちだ。さあ、そのリモコンを貸してもらおうか」
「だ、誰がお前らなんかに!」マネージャーの動作は多少オーバーになってきた。「人をさんざん騙しておいて何をぬかすか!」リモコンを抱え込んだ。「絶対に渡さん!!」
そして走って逃げだしたマネージャー。しかし本気で走っているわけではなく、スキップのように飛び跳ねる感じで。私たちもそれにあわせてスキップ走りで追いかける。時に「わー」「わー」と声を上げながら。傍から見れば頭のおかしな3人の男がはしゃいでいるようにしか見えないだろう。
そこへ管理人のおばさんが駆けつけてきた。「あなたたち!うるさいわよ!」
色黒兄弟もやってくる。「なにやってんだよなー」「なー」
この話に登場したかどうかも分からない男や女が集まる。「何やってんだか」「子供じゃないんだから」
いつの間にやら廊下には2,30人の人間がひしめいていた。私たち3人を先頭に右から左へ、左から右へと走り回る。大声を上げる。クラッカーを鳴らす。「ばかじゃないの」と冷たい目で騒ぎを見つめる者もいる。やんややんやの大騒ぎ。なんと中身のないチープな展開。私はそんな中で叫ぶ。

「このブログを読んでくれているみなさん、こんな下らないお話にお付き合い頂いて本当にありがとう!間もなくこの物語も終りを迎えますよ!なんだかいろんな人が集まって来てお祭り騒ぎになっていて、最初のリモコンがどうだとかいう設定はどこかに吹っ飛んでしまったけど、まあこういう風に連載で書いていくなんて初めてなんで、その辺大目に見てやって下さい。それにしてもひど過ぎるって?はっはっは、確かにこのラストはひどい。自分でもひどいと思う。だがしかし、こうしてここまで書いてきたという実績だけは評価してやってくださいいってーな押すな押すなえーなんだかみんなもヒートアップしてきてだから押すなって今しゃべってるだろあっちこちで胴上げしたり花吹雪をまいたりしてますがだから押すなよっさあこれでこのお話も終りです結構好き勝手にやらせてもらいましたまたブログを一新してどこかでお会いする事があればお会いしましょうさあここにあるリモコンの電源ボタンを押しますっいいですかだから押すなってさあ押しますよいいんですねー押しちゃいますだから押すなっ押すなってあっ押した」

世界がにわかに薄れていく。音や声がどんどん遠くなっていく。

光が消え、当たりを闇が包んでいく。

消えていく自分を感じながら、私は思った。

もう放送終了だ。

(つづかない・・・・?)

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「おーい、気付いたかい?」マネージャーがメガネ男に声をかける。メガネ男はイスにつかまりながら、苦しそうにうめいた。「うう・・・・んん」

やっとのこと立ち上がった彼は、そのまま崩れるようにイスに座った。衝撃でテーブルが少し揺れた。カップの中のコーヒーが波立つ。

「大丈夫か?」心配していなさそうな口調でマネージャーが聞く。メガネはふぅぅぅぅぅぅと大きく息を吐いた。「ん・・・・なんとか・・・」

「すいませんね、なんか」私はひとまず誤った。いや誤った、謝った。

「さて」マネージャーは手をぽんとたたいた。「どうしますかね」

「ううん、なんとかこの話に決着をつけなければいけませんからね」と私。

「しかし、いい感じのオチ思いつきますか?」

「mmmm・・・そうですね・・・難しいなあ」

「電源を切ってしまえば?」突然、メガネ男が口をはさんだ。

「どういうことです?」

「いや、だから、色黒兄弟が送ってきたリモコンがあったでしょう。あれで電源を切っちゃえば、この世界も終わるんじゃないですか?」

「うん・・・」マネージャーが腕を組む。「リモコンから始まった世界だから、リモコンで終わらせるってのも確かに理屈にかなってるか」私にぐっと顔を寄せてきた。「で、あのリモコンどこに置いてきましたっけ?」

「ええっと確か・・・」私は逡巡する。「ここに来る前に部屋で放り投げてきましたね。でも、こうしてリモコンが作者の手によって消されてるのに、あのリモコンはまだ残っているんでしょうか?」

「残ってますよ。作者だってなんとかしたいと思ってる。決着がつくのなら私達のどんなアイデアにだって飛びつきたい思いですよ。その証拠に」そう言って店の外を指差した。「見て下さい、ほら」

マネージャーの指した指の先を追い外を見やれば、いつの間にやら我がマンションが目の前にあった。「うわっ、なんでこんな近くに」

「もうこれは戻ってリモコンを拾い、後はお前たちに任せるってことでしょう。さあ、行きましょう!」

マネージャーはすっくと立ち上がり、歩き出した。私とメガネもガタガタとイスを揺らしながら、慌てて後を追いかける。

先を行くマネージャーの前に太陽が射し、その背中は輝いて見えた。

(つづく)

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「誰・・・ですか?」

突然の登場に、恐る恐る私はたずねた。

「いや、まあ、なんというか、あなたたちを作りだした生みの親、ってところですかね」

メガネをかけた方のスーツの男が、メガネの位置を直しながら言う。

「ええっ、じゃあ、あんたが作者なのか!?」

私は席から思わず立ち上がって叫んだ。

「お前か!こんなぐちゃぐちゃな世界を作ったのは!」

私はメガネに飛びかかった。驚いてメガネがのけぞる。

「ち、違う!違うんだ!」

「何が違うんだ!途中で物語丸投げしやがって!話が全然まとまってないだろうが!」

「いやっ、だからっ、俺も作中人物なんだよ!」

「何を今さらっ!」

私がさらに激しく揺さぶると、彼はくるくると目を回し始めた。

隣のスーツの男が「まあまあ」と言って私の肩をたたいて止めた。

私が手を離したとき、メガネは失神して床にどさっと倒れた。

息を切らしている私の服の乱れを直しながら、スーツの男は言った。

「まあまあ、俺たちの事を話すから座ってくれ」

「あんた誰なんだよ」

「話すから、まあ座って」

促されて私は席に着いた。相変わらずメガネは床の上に伸びたままだ。気付けば、タカシと色黒兄弟が姿を消している。スーツの男は私の向かいに腰掛け、テーブルの上のコーヒーをすすめてきた。自分も飲みながら、彼は話し出した。

「この物語の作者はホテルマン、で俺はそのホテルのマネージャーだ。この話には何度か「○.5回」という回が存在して、俺たちはそこへ登場していた。確かに俺たちは実在する人物なんだけど、あくまでもそれをモデルとした作中人物なんだ。だから正直なところ君と立場は変わらない。今までサブストーリーの登場人物だったんだが、こうして本編の方に出てきてしまった。ここまでは分かるかな?」

「んんん・・・・」私はうなった。

「まあ、理解するのは難しいかもしれない。実際、俺自身もよく分からないんだ。なんだかパラレルストーリーみたいな構成に持って行きたかったみたいなんだが、それがうまく行かなくて、俺たちも作者に捨てられちゃったのよ。で、行き場がなくて、こっちに出て来たってわけ」

「ああ・・・じゃあ・・・状況は俺たちと一緒ってことですね」

「その通り。俺たちもこの中で迷子になってんだ」

マネージャーと言う男は、肩をすくめておどけてみせた。そして、大仰にカップを持ちコーヒーをすする。

「・・・ずいぶんとのんきなもんですね」

「うん、もうなるようにしかならないもん」彼は子供のように言った。それから懐からタバコを出し、火をつけた。後ろから店員がぱたぱたと足音を立てて走ってくる。

「お客様、こちら禁煙なんですけど」

「いいじゃない、どうせ虚構の中なんだし」

「キョコウ?」店員がきょとんとした顔をして彼を見ている。

「まあなでもいいの、とにかく禁煙とかそんなことここでは関係ないの。ある意味自由、フリーダムよ」マネージャーはそう言って手を大きく広げて見せた。「フリーダム!」

店員は「はあ・・・」といぶかしげな眼で見ながら去って行った。

「それで、これからどうしましょう?」私は体を前にかがめ聞いた。

「どうしようかねぇ・・・」煙の輪をぷかぷかと吐きながら、のんびり彼はつぶやいた。

「うう・・・・ん」後ろで伸びていたメガネが声を上げた。

(つづく)

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テーブルにはコーヒーが4つ並んでいる。1つは私に、1つはタカシに、そしてあとの2つは色黒兄弟のものだ。3人がまるで面接官のように私を見ている。笑っているような困っているような、あいまいな表情で私をみつめている。私は息苦しさを覚え、ごほんと大きく咳払いをした。

「大丈夫ですかー?」「かー?」

色黒兄弟がのんきな声で尋ねる。

「いや・・・・とりあえず状況がさっぱり分からん」

私は率直な感想を述べた。

「状況ねぇ・・・正直俺たちにもそれは分からないんだよ」

タカシがうつむき加減で答えて、コーヒーをすすった。一呼吸おいてしゃべり出す。

「とにかく俺たちはお前の事を混乱させる役割だった。リモコンがどっさり転がっている世界にお前を放り込んで、お前を困らせる。しかし困らせてその後どうしていくのか、芳香性がさっぱり分からない。それはお前も考えただろうが、要は混乱を与えるだけ与えておいて、それの解決の糸口を作者が何にも考えていなかったからだろうな。だから今いちばん混乱しているのは作者なんだと思う。混乱しているからこそ、さっき「方向性」と書きたかったところを「芳香性」と誤変換しているんだ」

色黒兄弟が「うんうん」とうなずいている。

「そして今やそのリモコンさえここには存在していない。都合が悪くなって、というより面倒臭くなって、作者がかき消してしまったんだろう。そうして、俺たちだけが残ってしまった。もうここからは、俺たちで話を進めていくしかない」

「確かにそれは俺も考えていた。変てこな世界を書こうとして変にし過ぎて収拾がつかなくなっている状況は、俺たちにとっても見てられない。だからこじつけでも、なんとか着地点を見つけようとお前を呼びだしたんだ。全部お前が仕組んだ事ということにして、物語に決着をつけようと思ったんだ。ところがリモコンは消えてしまうし、おまけにあんたら兄弟も出てくるし。ていうかなんでここの制服着てんの」

「いやー、気付いたら着てたんだべなー」「なー」

「ある意味」タカシが真剣な目つきで言う。「俺たちは作者に捨てられたんだ。この物語を丸投げされちゃってる状態だよ。無責任なもんだよな」

「じゃあ、下手したらこのまんま何も起こらずに終わる可能性も?」

「それもありうるね」後ろから別の声がした。

驚いて振り返ると、スーツの男が2人立っていた。

(つづく)

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