ホテルマンとして働く私たちの頭の中を、ちょっとだけお見せしちゃいます。
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目が覚めた。
見慣れた天井。
昨日の酒が残った体。
手を動かすと何かに当たる感触。
覚えのあるシチュエーション。
ん、もしかして・・・?
顔を動かして見ると、案の定床一面に広がるリモコンの海。
起き上がり、ぐるりと辺りを見回す。
白黒灰色のモノトーンの視界。
突然床から響く音。
リモコンをどかせば音の正体は携帯電話。
また同じ場面の繰り返しているのか?
ただ、私の記憶はリセットはされていない。目が覚めてリモコンに埋もれた異常な日常を目の当たりにし、戸惑いながら外へ出て管理人のおばさんと遭遇、おばさんは逆に自分の事を奇異の目で見て、道路で出会った兄弟と思われるゴミ収集作業員の男二人は、とてもしゃべりに訛りがある。全て覚えている。その通りならば、この電話の相手は昨日一緒に飲んだタカシだ。
私は状況に困惑しているようにおどおどしながら携帯を手にする。
変だぞ。この困惑は、同じ事が繰り返されることへの困惑というよりも、これから何が起こるか知っていながら何も知らない振りをして、決められた筋の上をなぞっていく自分への戸惑いを多分に含んでいる。困惑することに困惑しながら困惑しているような困惑だ。ややこしい。非常にややこしい。
複雑な思いを抱きながら、私は電話に出た。「もしもし?」
(つづく)
見慣れた天井。
昨日の酒が残った体。
手を動かすと何かに当たる感触。
覚えのあるシチュエーション。
ん、もしかして・・・?
顔を動かして見ると、案の定床一面に広がるリモコンの海。
起き上がり、ぐるりと辺りを見回す。
白黒灰色のモノトーンの視界。
突然床から響く音。
リモコンをどかせば音の正体は携帯電話。
また同じ場面の繰り返しているのか?
ただ、私の記憶はリセットはされていない。目が覚めてリモコンに埋もれた異常な日常を目の当たりにし、戸惑いながら外へ出て管理人のおばさんと遭遇、おばさんは逆に自分の事を奇異の目で見て、道路で出会った兄弟と思われるゴミ収集作業員の男二人は、とてもしゃべりに訛りがある。全て覚えている。その通りならば、この電話の相手は昨日一緒に飲んだタカシだ。
私は状況に困惑しているようにおどおどしながら携帯を手にする。
変だぞ。この困惑は、同じ事が繰り返されることへの困惑というよりも、これから何が起こるか知っていながら何も知らない振りをして、決められた筋の上をなぞっていく自分への戸惑いを多分に含んでいる。困惑することに困惑しながら困惑しているような困惑だ。ややこしい。非常にややこしい。
複雑な思いを抱きながら、私は電話に出た。「もしもし?」
(つづく)
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