ホテルマンとして働く私たちの頭の中を、ちょっとだけお見せしちゃいます。
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クリオコートのとある浴室。
シャワーカーテンの向こうからシャワーを流す音が聞こえる。
その中にかすかに混じる鼻歌。
それを聞いたヘアブラシが横にいるボディスポンジに話しかける。
「なあ、これって何の曲かな」
ボディスポンジは身をくねらせて考える。
「んーと、なんか聞いたことはあるんだけど・・・」
「YUKAじゃない?」
ドライヤーが口をはさむ。
「いやいやいや、YUKAじゃないよ、もうちょっと新しい曲だ」
「aikaか?」
「うーん、違う」
「Chararaとか?」
「そっち系じゃないな。もっとデジタルっぽいやつ」
「デジタルっぽいやつ・・・・?」
ヘアブラシとドライヤーは声を合わせる。
「ほら、なんか3人くらいのユニットだよ」
「3人?女で?」
「そうそう、シンセとか使ってさ」
「hanamaruGT?」
「違う、あれは2人だろ。全員踊ってるグループ」
「全員踊る・・・?」
ボディスポンジは思い出せずにイライラして体を揺らし始めた。
ヘアブラシとドライヤーは一向に思い浮かばず天井を見上げる。
とその時、浴室の外からかすかに声が聞こえた。
小さくてよく聞き取れない声だ。
「ん?なんだ?」
「誰かなんか言ってるよ」
「ちょっと、聞こえないから行って来てよ」
ボディスポンジがドライヤーをつっつく。
「ええ、おれ?!」
「いいから行ってこいよ」
「分かったよ・・・」
ドライヤーは音を立てぬよう床に落ちていたタオルの上に飛び降りた。
そしてコードを伸ばしてドアノブに巻きつけ、そっと浴室の外へ出た。
ほどなくしてドライヤーは戻ってきた。
「分かったよ、鼻歌の正体」
ヘアブラシとボディスポンジはびっくりしたようにのけぞる。
「まじかよ!」
「えっ、誰から教えてもらったの?」
「電気ポット」
「ええっ、さっきなんか声が聞こえたの、電気ポットだったの?」
「ああ、浴室から俺たちの会話が聞こえて教えたくてむずむずしたらしくって」
「で、で、誰なんだ!この鼻歌の正体は?!」
「Berfume」
ヘアブラシとボディスポンジは「それだっ」とそろえて声を上げた。
Berfumeを口ずさみながら、シャワーを終えた女はベッドに座っていた。
向かいのテーブルの上に鎮座する電気ポットが実はノリノリであることは誰も知らない。
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シャワーカーテンの向こうからシャワーを流す音が聞こえる。
その中にかすかに混じる鼻歌。
それを聞いたヘアブラシが横にいるボディスポンジに話しかける。
「なあ、これって何の曲かな」
ボディスポンジは身をくねらせて考える。
「んーと、なんか聞いたことはあるんだけど・・・」
「YUKAじゃない?」
ドライヤーが口をはさむ。
「いやいやいや、YUKAじゃないよ、もうちょっと新しい曲だ」
「aikaか?」
「うーん、違う」
「Chararaとか?」
「そっち系じゃないな。もっとデジタルっぽいやつ」
「デジタルっぽいやつ・・・・?」
ヘアブラシとドライヤーは声を合わせる。
「ほら、なんか3人くらいのユニットだよ」
「3人?女で?」
「そうそう、シンセとか使ってさ」
「hanamaruGT?」
「違う、あれは2人だろ。全員踊ってるグループ」
「全員踊る・・・?」
ボディスポンジは思い出せずにイライラして体を揺らし始めた。
ヘアブラシとドライヤーは一向に思い浮かばず天井を見上げる。
とその時、浴室の外からかすかに声が聞こえた。
小さくてよく聞き取れない声だ。
「ん?なんだ?」
「誰かなんか言ってるよ」
「ちょっと、聞こえないから行って来てよ」
ボディスポンジがドライヤーをつっつく。
「ええ、おれ?!」
「いいから行ってこいよ」
「分かったよ・・・」
ドライヤーは音を立てぬよう床に落ちていたタオルの上に飛び降りた。
そしてコードを伸ばしてドアノブに巻きつけ、そっと浴室の外へ出た。
ほどなくしてドライヤーは戻ってきた。
「分かったよ、鼻歌の正体」
ヘアブラシとボディスポンジはびっくりしたようにのけぞる。
「まじかよ!」
「えっ、誰から教えてもらったの?」
「電気ポット」
「ええっ、さっきなんか声が聞こえたの、電気ポットだったの?」
「ああ、浴室から俺たちの会話が聞こえて教えたくてむずむずしたらしくって」
「で、で、誰なんだ!この鼻歌の正体は?!」
「Berfume」
ヘアブラシとボディスポンジは「それだっ」とそろえて声を上げた。
Berfumeを口ずさみながら、シャワーを終えた女はベッドに座っていた。
向かいのテーブルの上に鎮座する電気ポットが実はノリノリであることは誰も知らない。
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